【解説】外壁の防水と耐久性を支える「シーリング打ち替え工事」とは?
外壁材と外壁材の繋ぎ目にある、ゴム状の「シーリング(コーキング)」。
建物全体から見ると小さな部材に見えますが、建物の寿命を大きく左右する重要な役割を担っています。
今回は、外壁メンテナンスの基本となる「シーリング打ち替え工事」とはどのような工事なのかについて、その役割や実際の施工プロセスとあわせて解説いたします。
1. シーリングの役割と劣化によるリスク
外壁の目地(隙間)に充填されているシーリングには、大きく分けて2つの役割があります。
・防水作用:雨水が外壁の継ぎ目から建物内部へ侵入するのを防ぐ
・防水作用:雨水が外壁の継ぎ目から建物内部へ侵入するのを防ぐ
・緩衝作用:地震や温度変化による外壁材の伸縮・揺れを吸収し、壁材の割れを防ぐ
シーリング材は紫外線の影響を受けやすいため、約8〜12年ほどで弾力性が失われ、ひび割れや剥がれが生じます。劣化を放置すると、隙間から侵入した雨水が建物内部の構造体を傷めたり、雨漏りの原因となったりするため、定期的なメンテナンスが必要です。
2. 「打ち替え」と「打ち増し」の違い
シーリング工事には「打ち替え」と「打ち増し」の2種類がありますが、目地部分においては「打ち替え」が基本となります。
打ち替え:古くなったシーリング材をすべて取り除き、新しい材料を充填する
(十分な厚みと耐久性を確保できる)
(十分な厚みと耐久性を確保できる)
打ち増し:古いシーリング材の上に新しい材料を重ねて塗る
(撤去できない場所などを除き、目地では厚みが足りず剥がれやすい)
(撤去できない場所などを除き、目地では厚みが足りず剥がれやすい)
今回ご紹介するのは、既存の材料をすべて撤去して一から施工し直す「打ち替え工事」です。
3. シーリング打ち替え工事の施工プロセス
打ち替え工事がどのように行われるのか、実際の現場手順に沿ってご紹介します。
① 既存シーリング材の完全撤去

古くなったシーリング材にカッター等で切れ込みを入れ、手作業で引っ張り出すようにすべて取り除きます。
古い材料が目地に残っていると、新しい材料がしっかり密着しません。そのため、細かな残存物まで丁寧に除去する下地処理が最も重要な工程となります。
② 養生およびプライマー(接着剤)の塗布

外壁面を保護するために両脇をマスキングテープで養生した後、目地の奥(側面)にプライマーと呼ばれる専用の下地塗料をハケで塗っていきます。
プライマーは、外壁材と新しいシーリング材を強く密着させるための接着剤の役割を果たします。
③ 新しいシーリング材の充填

専用のコーキングガンを使用し、目地の奥まで隙間なく新しいシーリング材を注入していきます。
内部に空気が溜まって空洞(気泡)ができないよう、一定の速度と圧力を保ちながら均一に打ち込んでいく技術が求められます。
④ ヘラ押さえ(密着とならし)

充填後、材料が固まり始める前に専用のヘラを使って表面を均一にならします。
単に見た目を平らにするだけでなく、シーリング材を目地の奥深くまで押し込み、外壁側面にしっかり密着させる役割を持っています。
⑤ 完成

マスキングテープを剥がし、乾燥・硬化させることで工事が完了します。
施工前と比べると、しっかりと厚みと弾力のある新しいシーリング材が密着し、目地の防水性能と追従性が復元されていることが分かります。
まとめ
シーリング打ち替え工事は、建物全体を雨水や揺れから守るための「下地の防水工事」です。
新しい塗装を行う際にも、このシーリング処理が適切に行われているかどうかが外壁全体の耐久性を左右します。目立ちにくい工程ではありますが、建物のコンディションを長く良好に保つために欠かせない大切なメンテナンス作業です。
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